最近『静かなるドン』という漫画にハマり、ひたすら読みあさっている私です。豪雪婦人です。
皆さんはこの『静かなるドン』という漫画をご存知でしょうか?
簡単な概要はこちらから
そして、現在「スキマ」というサイトで読むことができるので、よかったら是非一度読んでみてください。
さて、上のウィキペディアからも分かる様に、1988年から2013年まで、実に25年間連載していたこの漫画。
内容としては、主人公の近藤静也が昼は下着会社で平社員として働き、夜は新鮮組の総長として裏社会に生きる、二足のわらじを履いた彼の生活を描いたもの。
そんな彼は下着会社プリティではダメダメの平社員として描かれており、新鮮組の中でも幹部連中から馬鹿にされているという、少し間抜けなキャラとして描かれている。
しかし、何か問題があれば時に裏社会の顔を使って問題を解決し、時に誰よりもカリスマ性を発揮することで、いろんな困難を乗り越えていく、そんな作品。
彼にとってのいちばんの問題は好きな女性、「秋野明美」の存在であり、彼女は近藤のヤクザとしての顔に惚れているというところである。しかし、近藤は彼女を巻き込みたくない一心で距離を取ろうとしている。
ざっと10話まで私が読んだ感じ、こんな印象を受けます。
ところで、25年間も連載していたということは、それだけ常に読者がつき、面白いという評価を得ていたと言えるでしょう。確かに連載開始当時影も形もなかった私が今読んで面白いと思うので、世代に関係なく
「何か面白い原因」
があるのではないかと考えました。
そこで、その面白い原因について二つほど考えてみます。
昼の弱々しい顔と夜の男らしい顔のギャップ
昼の顔の弱々しさはある意味私たちが共感できるところだと思います。しかし、夜の男らしい顔はむしろ私たちが憧れる顔であります。昼の顔が私たち、夜の顔は私たちの憧れ。その両方を併せ持つ彼に惹かれるのは、私たちもそうありたいからなのではないでしょうか。
例えば、ある話で静也が昼に下着のデザイナーとしてかなり有名な人をスカウトしてこなければいけないという課題を与えられます。もちろんそのままでは仕事の方がダメダメな彼にデザイナーは振り向いてくれません。
そんななか、彼が夜の仕事をしている時にそのデザイナーがとあるクラブに所属していたことを知ります。それはそのデザイナーが昔同性愛者の集いに参加していたこと。
それを知った静也はそこにつけ込み、デザイナーを獲得します。さらには昼の世界でも便宜を図るように詰め寄ります。
このおかげで静也は会社で見直されることになります。昼の姿は全然なのに夜の姿ではデザイナーに強気に出るところや、それを利用して昼の世界での評価につながる痛快感は、この漫画ならではかもしれません。
恋愛に関してはからっきし
そんな静也がどうしても苦手なのが恋愛。昼の世界で好きな人がいるんですがなかなかうまくいきません。夜の顔の時は銀座ナンバーワンのキャバ嬢や関西に巨大組織を持つヤクザの姐さん、そしてなんと昼に静也が晴れている明美にまでモテてしまいます。それが故にいろんな問題が発生するなんてこともありますが、とにかく夜の顔はモテるんです。
目下の問題はやはり明美の存在。夜の顔でうまくいきそうになると何か邪魔が入り、昼の顔でうまくいきそうになるとまた邪魔が入り、なかなか進展しません。
そういう弱みがあることも彼を魅力的にしているのかもしれません。
弱みと強みのギャップに惹かれる
結局彼の魅力というと昼の顔や恋愛で弱いところと、それとは対照的に夜の顔で活躍しまくるところでしょう。そしてそんな弱みに私たちは共感し、強みに憧れこうなりたいと思う、だからこそそんな彼は魅力的に見えるのでしょうか。
是非一度静かなるドンを読んでみてください。ここで紹介した以外の彼の魅力がガッツリ見えます。上のリンクから読めますので一度お試しください。
現場からは以上です。