「カップ焼きそば」が焼きそばじゃないと言うなら、焼けばいいじゃない

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カップ焼きそばは焼いてもいない、蕎麦でもない。そう言う意見は皆さんの中で抱かれている人もいるんではないでしょうか。

確かにその意見は真っ当なものです。どちらかと言うと茹でているわけですし、作るのにフライパンすら必要ない。

気になる人は気になってしまうその矛盾。これぞ歪な現代社会という何よりの証左であるのかもしれません。そんなことはないんですけど。

であれば、「カップ焼きそば」をちゃんと焼けば「焼きそば」と胸を張っていうことができるのではないでしょうか。それこそ、私たちに与えられた試練なのです。

豪雪婦人です。

とりあえずお湯入れる。一平ちゃん、力を貸してくれ。

さて、まずは大事なカップ焼きそばの選定です。ペヤングやUFOなど、様々な商品がある中で今回選んだのは、一平ちゃんです。

開けてから思いついたことがバレる構図

一平ちゃんであれば、しっかりと麺にも味がついていると考え、今回「焼きを入れる」ことを考えると香ばしさにつながると考えました。

ということで、開けて中身を取り出します。

かやくは中に最初から入っている良心設計。消費者の手間を減らしてくれる、最高です。

では早速、お湯を入れます。

ここで適当なお湯の量入れてしまうと、中途半端に麺の一部が硬くなってしまったりなどムラが生まれます。メーカー様指定のお湯の量に従いましょう。ルールに従うことは自分を守ってくれます。

さて、3分たったらお湯を捨てて、ベースの焼きそばは完成。

ここからが本番。「カップ焼きそば」を「焼きそば」たらしめるため、一歩前進させていきます。ちなみにこのタイミングではソースは入れていません。

スキレットに叩き込む。油を入れるとカリッとするんじゃよ。

焼く、ということは温めることではなく、その熱エネルギーが感じられるようにしてダイナミックな威力のある料理に消化させていくことが大事になります。そう私は確信しています。

ということで、そのためにはただ漫然とフライパンなどに入れればいいわけではありません。

まずは香ばしさをブーストする、油を入れていきます。

やはり、ごま油が最適。これは豊潤なごまの香りが付与されることはもちろん、麺の表面をカリッとしたクリスピー感の増す食感に変えてくれます。

このごま油を最近ハマっているスキレットに流し込みます。想像しているよりもほんの少し多いぐらい入れます。

※見た目では伝わりにくいですが、結構入っています。揚げる一歩手前ぐらい。

油とスキレット が十分にあったまったら、先ほど完成したカップ焼きそばをたたき込みます。遠慮はいりません。思う存分打ち込みましょう。

そう、こんな感じ。そしたらここに味付けのかなめ「ソース」を流し込んでいきます。

これを熱しながら入れることで、もう作っている時から溢れ出るソースのいい香りが襲ってきます。ここで心を折ることなく全体に絡ませていきます。

いやもうこれでも十分美味しいでしょう。でも、ここで終わる必要なんてどこにもないのです。なぜならここは自宅。誰にも遠慮はいりません。聖なる一歩半、詰めていきましょう。

卵の美味しさを理解しましょう。もう逃れられない。

やはり焼きそば・・・。この焼きそばをさらに美味しくするために、マイルドさをブーストするべく卵を入れます。

まずは卵を準備します。そして卵を真ん中に落とせるように、間を開けていきます。

この卵です。この卵を割り入れていくんです。そうすることで見える世界も変わってくるでしょう。

人によってはこの卵をときほぐし、麺全体に絡ませていくというのも一つの手です。しかし、今回はそうではありません。この卵にしっかりと熱を加えるため、蒸し焼きにしていきます。

蒸気が溜まっている、この瞬間を見逃してはいけません。全体が温まり、卵に火が入っていきます。しかし、ここで中を気にして蓋をとってしまうと、蒸気が逃げて卵に熱が入りづらくなり、余計に時間がかかってしまいます。ここは忍耐。

この忍耐を超えた先にある景色、それがこちらです。

あー、もうこれで美味しそう。ほぼほぼこれで完成です。ただし、まだ止めをさしていません。最初に摘出したお供たちがまだ全員登場していません。気を抜くんじゃない。甘えるな。

さぁ、仕上げだ。抜かるんじゃないぞ。

そう、マヨネーズとふりかけをまだ入れていません。登場するのが彼らです。

これをうまい具合に「焼きそば」にかけていく。さあ、完成品がこちらです。

1000点!!100点満点で!!!

いやあ、マヨネーズも綺麗にかかっているし、青のりも色のアクセントとして見た目最高。ただ大事なのは当然味。掘り下げようぜ、この焼きそばってやつをよ・・・。

まずは食感が良くなっているであろう、麺のステータスをみてみましょう。

ガッツリ焼き入ってる!

すばらしい、これはステータス異常「火傷」も認められることでしょう。カリッカリの食感になっています。見た目は焦げ付いているように見えるかもしれませんが、これくらいしっかりと焼けているぐらいがちょうどいいんですよ。

さて、味の方もみておこう。

これは見事、かなりいい香り×ソースの味。外の焼きそば屋とも遜色のないほど、クオリティが高いと言える。言ってみせる。

これがカップ焼きそばだっただなんて、もうイメージつきません。ここまで美味しくなるなら、やる価値ありまくりです。しかも、外で食べるよりもだいぶ安く楽しめます。

疲れているときに食べると、身にしみる味です。お手軽に美味しくなるので、スキレットを持っている人はぜひ試してみてください。

追伸。アマレットおいしいです。

それでは、現場からは以上です。