バトル漫画の主人公は「孫悟空」と「野比のび太」の二人しかいない!!

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正月も明けたにもかかわらずまた休日の月曜日です。豪雪婦人です。

今回はバトル漫画における主人公の性質というものについてです。例えば一つ何かバトル漫画を思い出してください。その主人公はどんなキャラクターでしょうか?例えばNARUTOのうずまきナルトや最近だと呪術廻戦の虎杖悠仁などいろんなキャラクターが思いつくかと思います。

そんな中、私は一つの仮説を思いつきました。それは、主人公のキャラクターはドラゴンボールの「孫悟空」タイプドラえもんの「野比のび太」タイプの二つに分けられるのではないかというものです。

というところで、この仮説を紐解いていこうと思います。ぜひお付き合いください。

※あくまで私見です。

孫悟空タイプは主人公が強い

まず孫悟空タイプの定義について。これは主人公がそもそも強いキャラクターを指すこととします。例えば孫悟空ってドラゴンボールのキャラクターの中でも相当強い方ですよね?だからこその孫悟空タイプです。

他の漫画で言うと、さっき挙げた呪術廻戦の虎杖悠仁や他にはちょっと古くなりますが北斗の拳のケンシロウ、あとはジョジョの奇妙な冒険の空条承太郎なんかはこれに当たると思います。

彼らは一人でもそこそこ戦えるし、なんならめちゃめちゃ強いタイプ。しかも修行や戦いを経てどんどん強くなっていく。そんなキャラクターです。

で、実はこのキャラクターたちはめちゃめちゃ強いんですけど、敵はもっと強いんですよ。それこそドラゴンボールのボスなんて宇宙を壊すだなんだいってくるレベル。

なぜそこまで規格外の強さの敵が必要なのか?

孫悟空タイプに求められる、勝てない敵

このタイプの主人公に求められるのは強さ。そして読者は「勝利」を期待し、「圧勝」を想像するわけです。例えば孫悟空はとっても強いキャラクターです。だからこそ、そこらへんの敵には簡単に勝ってしまうでしょう。もっと言えば、超サイヤ人や界王拳を使ってそこそこ強いキャラクターにさえ手こずることなく勝ってしまうような想像をしてしまいます。

そんな展開が続いてしまうと、どこまで行っても「知ってる知ってる」で終わってしまうため、期待通りかつ想像通りの展開にしかなりません。つまり読者の頭の中で物語が完結してしまうのです。

それで終わってしまうと、ページをめくる必要が無くなってしまう。要するに、つまらない展開になってしまうのです。

では、どうするか。

そこで登場するのが圧倒的強者の存在なのです。今のままでは絶対に叶わない相手。それこそが物語の肝になるエッセンスになるのです。

そのキャラクターには今までの全力を出し尽くしても勝てないぐらい強くいてもらう必要があります。つまり一回コテンパンにやられてもらう必要があります。主人公がボコボコにされてもいいし、主人公が仲間を守れないことでも成立します。

そしてそこから主人公はなんらか(修行や新しい武器・拳術、時には過去の最大の敵など)を得ることでやっとその強者を打ち負かします。これが孫悟空タイプのキャラクターが主人公の場合におけるアクセントの作り方ですね。

そしてこの時に物語は初めて、「勝利」と言う期待に応えて「圧勝」と言う想像を裏切ることになります。そうすると、期待通りの答えが返ってくるので拒否反応は起こりませんが、想像とは違うため読者は不安になり次にどうなるのか気になって読み進めるのだろうと思います。

つまりこのキャラクタータイプは強いからこそ、もっと強いキャラクターにぶつかり続けなければなりません。

野比のび太タイプは仲間が強い

対して野比のび太タイプのキャラクターは主人公自体はさして強くはありませんが、仲間に強いキャラクター(ドラえもん)がいるため、時にはその人が直接問題を解決し、時にはその人の助けで主人公が自力で問題を解決する。そんなタイプと定義します。

他のキャラクターで言うと、家庭教師ヒットマンREBORN!の沢田綱吉や進撃の巨人のエレン・イエーガー、あるいは昔の漫画で静かなるドンの近藤静也がこれに当たります。

自分よりも圧倒的に強い存在が近くにいて、自分を助けてくれる。例えばエレンは巨人化がこれに当たるし、近藤静也の場合は裏の顔がこれに当たります。沢田綱吉にとっては家庭教師のリボーンが助けてくれるキャラクターです。

敵はギリギリ敵うか敵わないかぐらいの強さがちょうどいい

このタイプの主人公の場合は敵はギリギリ勝てるか勝てないかの相手がちょうどいいですよ。のび太にとって敵はジャイアンだったりスネ夫だったり。別に宇宙を破壊するような敵は出てこないわけです。出てきてたまるか。つまり的の強さはある程度想像がつくぐらいでいいのです。

だって、勝てないから。

この場合、おそらく読者が期待しているのは「問題解決」で想像は「仲間の活躍」ぐらいだと思うのです。例えば、ジャイアンにものを取られて泣いているのび太がいます。そうするとドラえもんがなんとかして取り返してくれる、もしくはジャイアンを懲らしめてくれる、と言うのが王道ルートになると思います。

ただしこの王道ルート、辿りすぎるとやっぱり想像通りすぎて面白くなくなります。

先ほどとは別の例でいきましょう。

のび太がスネ夫に超豪華なラジコンを自慢されるとします。それが悔しくてドラえもんに泣きつく。そうすると、ドラえもんが未来のデパートからオーバーテクノロジーな瞬間移動するラジコンとかを準備する。スネ夫にとってはそれが羨ましく思える。だから、のび太は悔しさから解放されました。

めでたしめでたし、と言えますか?

少しも面白くないんですよ、想像通りすぎて。だからこの場合はラジコンを組み立て式にしてのび太が失敗しまくるとか、そのラジコンの操作が難しすぎてスネ夫に貸した途端壊されるとか、挙げ句の果てには結局ジャイアンがスネ夫のラジコンをとってしまうとか、そう言うほんのちょっとしたアクセントが必要になってくるわけです。

そのため、問題を解決するし仲間が手を差し伸べてくれるけど、どこかにデメリットだったり微妙にうまくいかない点を挟んであげることで、想像を裏切ることができます。

そして実はこのタイプのキャラクターは一つだけジョーカーを持っているんです。それは「主人公の成長による強化」、つまり孫悟空タイプにすることです。

私の好きな家庭教師ヒットマンREBORNの沢田綱吉は物語が進む中で圧倒的に強くなっていきました。その結果、一人で戦うことのできる孫悟空タイプにどんどん近づいていったのです。

すると、最初の頃のてきはあくまで地元のヤンキーだったり変な医者だったりしたのが、最終的には人を簡単に殺してしまいかねないキャラクターがどんどんと出てくる、そんな漫画になりました。

あくまで一例ですが、これは漫画のテコ入れの時に使える一つの裏技です。

逆はできませんが、のび太は成長することでまた一つ強くなれるのです。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか。あなたの好きな漫画のキャラクターはどちらに当たりますか?もしくは全く違うキャラクターでしょうか?

どちらにせよ、面白い作品を作ろうとすると主人公のキャラクターに合わせた行動、敵の配置、仲間の強さなどを組んでいかなければならないと思いますが、上の法則は何かに使えるんじゃないでしょうか。

結構頭を使ったんですが、これは全然違う!もっと他のタイプのキャラクターがいる!!と言う方は、ぜひともTwitterのDMでもリプライでもどちらでもお待ちしておりますので、ご意見聞かせていただけるとありがたいです。

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そんな感じで。

 

 

現場からは以上です。