【検証】歌詞にも三幕八場のストーリー構成が通用するのか【世界に一つだけの花】

記事

豪雪婦人です。実は最近死ぬほど体調が悪いんですよ。この前は眠れないほどお腹が痛くなりまして、今も正露丸をがぶ飲みしています。

さて、皆さんは音楽、特に歌を聞いて感動したことはないでしょうか?私はしょっちゅうしています。特にストーリー性のある歌などは心に染みて囚われてしまうことも多々あります。

ところで、ストーリーといえば結構私が気に入っている「三幕八場」という手法。ハリウッドとかでも使われているような内容で、詳しくは下から概要を見てみてください。

今日は私が忘れることができないくらいハマり感動した歌「世界に一つだけの花」がこの手法に当てはめたとき、どこの歌詞がどう作用しているのかを検証し、作詞に際してもこの手法が使えるのではないかということを検証していきます。

※ちなみに世界に一つだけの花について知らない人はこちらから

一幕:「世界に一つだけの花」ってなんだろう

一幕の中で語られるのは「物語で何が起こるのか」の問題提起です。

さて、歌詞を見ていきましょう。

ナンバーワンにならなくてもいい

元々特別なオンリーワン

SMAP 「世界に一つだけの花」より

ここで「世界に一つだけ」というのは「ナンバーワン」ではなく「オンリーワン」であることがわかります。つまりこの歌は「何かがオンリーワンである」ということを歌っているのです。そしてその何かというのは「花」のことです。では、この花というのは何か、というのがこの歌のメインテーマになっていきます。

二幕:「世界に一つだけの花」の物語

二幕目はその「花」の話です。

続く歌詞はこちら

花屋の店先に並んだいろんな花を見ていた(中略)

この中で誰が一番だなんて争うこともしないでバケツの中誇らしげにしゃんと胸を張っている。

SMAP 「世界に一つだけの花」より

ここで語られているのは花屋の花。つまり一般的な花の話です。そんな花たちは争うこともなく胸を張っている=ナンバーワンを目指さずに胸を張っているというところから、オンリーワンを誇っているということです。花とはオンリーワンであり、それでいいのだというメッセージが詰まっています。

続き。

それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる。一人一人違うのにその中で一番になりたがる。

SMAP 「世界に一つだけの花」より

ここでは花と人間の対比がされています。比較されているのは人間も花も一人一人違う=個性があるのに、花は1番になろうとしないのに人間は一番になろうとしているとあります。

人間は個性を持っているのに「オンリーワン」ではなく「ナンバーワン」を目指していると言っているのです。

そしてサビ。

そうさ僕らは世界に一つだけの花

一人一人違う種を持つ

その花を咲かすことだけに

一生懸命になればいい

SMAP 「世界に一つだけの花」より

ここで「世界に一つだけの花」というのは「私たち人間」ということが明らかになります。そして、私たち人間も「オンリーワン」でいいのだという主張になっているのです。これは自論ですが、サビというのは一番の盛り上がりの箇所になるので歌の中でも一番伝えたい部分ではないかな、と考えています。

ちなみに2番でも同様のストーリーが紡がれているので割愛します。

三幕:あなたは「世界に一つだけの花」なんだ

さて、最後。

三幕ではクライマックスや読後の余韻を与える内容が構成されているものが多いのですが、ここではどうでしょうか。

小さい花や大きな花、一つとして同じ花はないから

ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン

SMAP 「世界に一つだけの花」より

ここでは一幕のくりかえしであり、かつ二幕までのまとめとして「同じ花(人間)はいないんだから、元々特別なオンリーワンなんだ」というメッセージが強調されています。ちなみにメロディーもサビと同じであり、よく響くワンフレーズになるのではないでしょうか。

三幕構成には持っていける、八場までは要考察

このように、今少し歌詞の構成を分解しただけでもその流れは三幕方式と呼ばれるものをベースに分解することができました。それが意図的であれそうでないのであれ、人の心を掴むストーリーというのはこの流れに沿ったもので説明がつくというのは、真なのではないでしょうか。

他の歌詞についても適応できるのではないかな、とも思うので、今後検証できたらいいな、と思います。

それでは。

現場からは以上です。