【ジャンプ+読切】「ほうしょうぶしゃくらいいこ」が乗り越える「コンプレックス」とその向き合い方

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出勤日なのに朝2時40分までパソコンカタカタしてる男、豪雪婦人です。ちなみに起床時間まで残すところ5時間をを切りました。

最近の日課はジャンプ+というアプリで漫画を読んでその感想をツイッターに流すことです、豪雪婦人です。

ところで。

皆さんにはコンプレックスというものがありますでしょうか?ちなみに私はかつて視力が悪いことや、自分の見た目(相当に太ってる)に自信がないなど、様々なコンプレックスを抱えていました。今となってはあまり気にしていませんが、気にならなくなった理由の一つが、「他人の目をあまり気にしなくなったから」です。

つまり、歳です。

 

さて、今日の読切の「ほうしょうぶしゃくらいいこ」。まだ読んでないなら是非読んでください。無料です。

滑舌が悪いことがコンプレックスで、人前で話すのが苦手な高校生・桜井りこ。ある日、ラジオ好きの阿出川に放送部に入らないかと誘われる。阿出川と放送部で活動するうちに…
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読みましたね?ネタバレ行きますからね?

あらすじ:主人公「しゃくらいいこ」のコンプレックス

この話は自分のコンプレックスと向き合う高校生女子のお話です。

主人公の名前は「しゃくらいいこ」、であり「桜井りこ」ちゃん。

彼女のコンプレックスは滑舌です。

彼女はそのコンプレックスが故に人と喋ることや人と関わることすら恐れてしまっています。

 

その1番の原因は自分の滑舌の悪さを他人に笑われたことです。中学の時に滑舌の悪さを同級生にいじられたことから彼女はその滑舌の悪さを気にしてしまいます。

ここでネックなのが「他人との違い」が悪だと信じてしまったことです。その原因は自分の周りの子たちが滑舌の悪さを「自分とは違う」として笑ったことです。

しかし、彼女が出会った放送部部長の阿出川悠は彼女の滑舌をあくまで「個性」と捉えています。そこで彼女の心は動きます。滑舌を直すのではなく、「向きあう」という方向に。

そこから話すこと自体に恐怖心を抱いていた彼女は阿出川と「会話」をするようになります。自分でも気づかないうちに、彼女は人と喋ることができていました。

 

最終的には彼女はなんと放送部として「みんなに」向けて喋ることができるようになりました。お昼の放送もそうですが、目の前でペンを落としたクラスメイトにも積極的に喋ることができるようになり、最初のページの彼女とは全く違う前向きな彼女になりました。

しかし。彼女のコンプレックスだった「滑舌」は一切直っていません。唯一変わったのは、向き合い方だけでした。

物語の肝:コンプレックスとの向き合い方

さて、このお話のキーとなるのは何度も書いている通り「コンプレックスとの向き合い方」についてです。

彼女が何故コンプレックスを抱えてしまったのか、そして何故最後には乗り越えられたのか。

 

まず、何故コンプレックスを抱えたのかは「中学の時に他人との違いを悪だと認識してしまったから」でしょう。

彼女は小さい頃から滑舌が悪かったそうですが、中学までは学校には通えていたようです。しかしクラスメイトに滑舌の悪さをバカにされてしまったため、その後学校に行けなくなってしまいます。

ここで大事なのは「他人に馬鹿にされた」ことです。

彼女自身「滑舌の悪さ」というのを認識しており、それが他人とは違うこともわかっています。しかし、あくまで違うということだけの認識だったのでしょう。

しかし他人に馬鹿にされたことで初めて「他人と違うことは悪いことだ」と思い込んでしまいます。だからこそ、彼女は「コンプレックス」と捉えてしまったのでしょう。

そこから自分の滑舌を「嫌い」になってしまいます。いつしかそんな滑舌な自分さえも「嫌い」になってしまい、他人と関わる事を諦めてしまいます。

 

そして乗り越えるきっかけは言うまでもなく「阿出川との出会い」であり「滑舌の悪さを個性ととらえる」ことでありました。

阿出川は彼女の滑舌を最初から「個性」として捉えていました。そしてそれを彼女の「魅力」とまでしていました。自分の滑舌を魅力とまで言われたのはおそらく初めてだったのでしょう。次第に心が動かされ、人と喋ることが嫌いだった彼女は阿出川と極自然に関わるようになります。

この出会いは彼女にとって衝撃的だったに違いありません。自分さえも否定し続けた「滑舌」を肯定する人間に、それも他人に出会ったのです。

そこから彼女は様々な経験をして、自分の滑舌と向き合い、コンプレックスと感じなくなります。実はそんな彼女の声や話し方を「可愛い」「そこがいい」と周りも捉えているのです。実際には彼女は他人の目を気にしているように見えて、彼女の声を否定的にとらえるような他人の目はどこにもなかったのです。

 

話の構成としては主にコンプレックスを抱えた少女がそれを乗り越えるまで、と言うものです。そしてそんな経験、少なくとも自分の中の何かにコンプレックスを抱えたことのある人は少なくないでしょう。

だからこそ、この漫画の中に響く何かを感じた人もいたのではないかな、と思います。

結論:人と違うことは怖いけどさ

以下は感想です。

人と違うって実際めちゃめちゃ怖いですよね

だって一人になるんですもん。

例えばみんなと趣味が違うとか、好きな本の傾向が違うとか、そんな些細な事ですら周りに置いていかれて気づけば遠いところにいる、そんなこともあると思います。

実際には社会に出るとそんな事なくて、自分と同じ趣味の人なんてごまんといるし。そう言う環境に触れることができればある種の自信にもつながると思うんですよね。

 

今自分にコンプレックスがある人はきっと少なくないと思います。同調圧力の強い日本に生きる人であればなおのこと、そう言う機会が多くなりそうなものです。

でもコンプレックスに感じていることは変えることができます。努力してものを変えてもよし、捉え方を変えるもよし。落ち込む必要はないのです。

そんなふうに言われてる気がして、極論他人と違う道を歩むのも悪いことではないんだろうな、と感じる私でした。

長くなりましたがそんな感じで。

 

現場からは以上です。