BARというのは、社交場なのです。お酒を飲みながら、隣に座っただけの人と会話をする。そんな場所です。全てのBARがそうとは限りません。しかし私がよく通うBARでは知らない人と話をする機会が多い印象です。
そんな出会いの中で、ふと話をした人の言葉で忘れられない言葉というのがあります。
今回はそんな言葉をチラッとご紹介いたします。
人との出会いは、不思議なものですよ。
「仕事に愛を持っているか?」
一つ目は、私が一人で飲んでいた時に途中でいらっしゃったおじさまから言っていただいた言葉。どこのおじさまかは存じ上げませんが(というより素性を知っている人と飲むことの方が少ない)、その人から一杯ご馳走になりながら聞いたお話。
ちょうど私が転職してすぐのタイミングだったのでその話になった時のことです。
おじさま曰く、
「仕事に愛を持っているか?」
私はすぐにはい、と答えることはできませんでした。転職してすぐということもあり、まだまだ迷いもある折のことです。そりゃ無理だな、と思っていました。
結局そのおじさまからことの真意を完全に引き出すことはできませんでしたが、今思うと漫然と仕事をするんじゃなく、もっと熱意を持って働いた方がいい、ということではないでしょうか。なんとなく毎日を過ごすんじゃなく、目的やなりたい自分に向かっていけ、というエールだったのかもしれません。
ちなみに、その時にいただいたマティーニはとっても美味しかったです。
「上司に噛み付きに行け!」
別の日のお話。
再び一人で飲んでいる時にいらっしゃった少し年上のお兄さんとお話をしていた時、ふと「西村博之」、通称「ひろゆき」さんのお話になったことがありました。
そういえば、なぜひろゆきさんが人気なのか、という話になったのですが、私は「最近の若い人はなかなか他人に強く出られないので、それを代わりに言ってくれる彼が人気になっているのではないか?」という意見を言いました。
そういうと、そのお兄さんは「そんな周りのこと気にしすぎるんじゃない。上司のことなんか気にせず、噛み付きにいけ!」と、ガッツリハッパをかけられました。
そのかたはすでに相当酔われていたという前提はさておき、周りのことを気にしすぎて自分の意見を言えない私に対して、これまた一つのエールを送ってくれたんじゃないでしょうか。ともすれば、私のような軟弱者に見えるところに思うところがあったのかもしれませんが、とにかく私にとっていい刺激になったことは間違いありません。
ちなみにその時にもう一人一緒に飲んでいた人が言っていた、「転職二回もすれば気にならなくなるよ、上司なんて」っていう言葉も意外と忘れられません。その人はかなり幅広い職業間で転職をされている人で、説得力がめちゃくちゃあった記憶があります。
人生経験が深い人から学ぶことが多いと感じた瞬間でした。
そのお兄さんは、確か、独立してもうすぐ10年って言ってたっけな。
「他人の話なんか聞かなくていいじゃないか」
さて、最後の言葉はつい最近言ってもらった言葉。
これは私の父親ほどの年齢の方で、一緒に飲むのは二度目でした。
その方は自分で商売をされている方と聞いたことがあります。それゆえか、かなり自分の考えを強く持っている方です。過激な言葉も多く、一緒にお酒を飲むのにはとても愉快な方です。
それでも、かなり人生の先輩であるその方は、たまに私に強くこういうのです。
「他人の話なんか聞かなくていいじゃないか。まだ若いんだから、自分のやりたいことを通すように。」
その話をしてもらうたびに、自分は確かに他の人の話に従ってばかりだと痛感するのです。
会社の上司は当然としても、自分より年上の人と話すときはどこかかしこまってしまい、相手のいうことが全て正しく感じてしまうのです。
しかし、それだけではいけない、ということを教えてくださってるんでしょう。
自分の意見を貫く大切さ、そしてその責任を取るという信念の強さを私に説きたかったのではないでしょうか。
どこまで行っても自分の考察からは抜けていきませんが、私はそういうふうに捉えました。
愉快な人が集まる、そんなBARがあるんですよ。
ここではあえてどこのBARということは言いませんが、BARだけではなく人とのつながりがあるということは新たな刺激に自分を晒すということになります。
初めて会う人との会話は非常に勉強になります。
特に素面だと人見知りをする私にとって、BARという場所はお酒を飲みながら新しい出会いを得ることができる素敵な場所なのです。
これからも通うことにはなるでしょうが、またこんなふうに話せる話題が見つかれば、ご紹介したいと思います。
それでは、現場からは以上です。